令和4年度 みやぎ材イノベーション創出事業

隙間を有するDLTの木ダボ接合せん断試験

事業名:令和4年度 みやぎ材イノベーション創出事業

試験目的

木製フェンス(DHELTI)等で使用した、隙間を有し、かつ木ダボが一部露出するDLTにおける木ダボ接合部のせん断耐力を確認しました。

試験概要

隙間を有する木ダボ接合部のせん断試験を行いました。

試験方法

試験体仕様

試験体概要をそれぞれ図3~図6に示します。

  • 図3 試験体 C-1
    図3 試験体 C-1
  • 図4 試験体 C-2
    図4 試験体 C-2
  • 図5 試験体 C-3
    図5 試験体 C-3
  • 図6 試験体 C-4
    図6 試験体 C-4
表3 試験体の仕様
表3 試験体の仕様
主材、側材:宮城県産スギ KD材 無等級材
木ダボ:欧州ブナ φ20mm たて溝つき、含水率 13%以下

試験結果

試験場所宮城県林業技術総合センター

試験実施日令和4年10月28日

試験方法

試験体主材上部を加力し強度を測定しました。

試験結果

表4 木ダボ接合部 繊維方向のせん断試験(1本あたり)
表4 木ダボ接合部 繊維方向のせん断試験(1本あたり)

短期接合耐力の算定

表5 繊維方向 短期接合耐力の算定(1本あたり)
表5 繊維方向 短期接合耐力の算定(1本あたり)

試験結果より

2019年事業による側材2枚の場合(試験体J2)の木ダボ1本あたりの平均Pmax 6.599kNに対し、C1 3.739kN(0.566)、C2 3.528kN(0.535)、C3 3.558kN(0.539)、C4 3.006kN(0.456)で、降伏耐力Py3.472kNに対し、C1 1.951kN(0.562)、C2 1.807kN(0.520)、C3 1.945kN(0.560)、C4 1.603kN(0.460)で、隙間を有する場合では最大耐力、降伏耐力とも45〜56%程度に低下することが確認されました。

試験写真

  • C1 せん断試験状況
  • C2 せん断試験状況
  • C3 せん断試験状況
  • C4 せん断試験状況